飛び出したは良いものの………。はぁ。








私にあるお金は少ない。秋に内緒で貯めてきたお金はあるけど、これは絶対使えない。








大事に大事に貯めてきたの。あの人に渡す為に。







会えなかったら意味無いけど。って自嘲的に笑う。










裸足で深夜の橋の上をトボトボ歩く。












足、痛い。それに寒い。










夏になったと言えどまだ6月後半。雨が降っていないだけマシだけど、夜はちょっと寒い。











橋の真ん中で止まり、下の川をじーっと見つめる。












「もう、いっそこのまま。」










この高さからなら確実に…………。









そう考えて、ゾッとして、やめようと思ったその時