「おう。入れ。」
組長の時の声だ。声が低い。
ガラッと一気に扉を開けた侑翔くん。
組長の、青山 敏之(あおやま としゆき)さんだ。
私を見た瞬間見開かれた目。
侑翔くんが車椅子を押して中に入ると、何を思ったのかこの前私が渡したお金を封筒ごと床に投げつけた。
その行動をさすがに不審に思った組長さんが
「…………侑翔、これはなんの真似だ?理由によっちゃお前は破門だぞ?」
見開かれた目を細めてより一層声を低くしてそういった。
背筋が凍る。……………極道だ。本当に。ここは極道の世界だ。
侑翔くんは、顔色ひとつ変えず、でも、極道と会話するように低い声で、ちょっと組長さんを睨みながら
「この金はおとねが持ってきた金です。あの日あの時アンタが幸哉(こうや)さんに渡した賄賂だ。アンタの願いを聞いた幸哉さんはおとねに嘘をついてこの街を出て死んだそうだ。
そしておとねは俺にこう言った。死んだ父親の代わりに落とし前をつけに来たって。死ぬ覚悟は出来てるって。さぁ、アンタはどう落とし前つける?」
組長の時の声だ。声が低い。
ガラッと一気に扉を開けた侑翔くん。
組長の、青山 敏之(あおやま としゆき)さんだ。
私を見た瞬間見開かれた目。
侑翔くんが車椅子を押して中に入ると、何を思ったのかこの前私が渡したお金を封筒ごと床に投げつけた。
その行動をさすがに不審に思った組長さんが
「…………侑翔、これはなんの真似だ?理由によっちゃお前は破門だぞ?」
見開かれた目を細めてより一層声を低くしてそういった。
背筋が凍る。……………極道だ。本当に。ここは極道の世界だ。
侑翔くんは、顔色ひとつ変えず、でも、極道と会話するように低い声で、ちょっと組長さんを睨みながら
「この金はおとねが持ってきた金です。あの日あの時アンタが幸哉(こうや)さんに渡した賄賂だ。アンタの願いを聞いた幸哉さんはおとねに嘘をついてこの街を出て死んだそうだ。
そしておとねは俺にこう言った。死んだ父親の代わりに落とし前をつけに来たって。死ぬ覚悟は出来てるって。さぁ、アンタはどう落とし前つける?」