「悪いなお前の最後の願いは叶えられねー。おとねには、………俺の最愛の女には二度と触らせねー。」
















傾いた体は青山くんの温もりに包まれた。
















「っつ。」
















秋は驚いた顔をして。いや、私も多分、驚いた顔をしてると思う。
















一瞬深い溜息を吐いた青山くんは秋にタンタンと
















「おとねの物は後日取りに来る。要らないものはその場で処分する。後、お前の病院は部下に連れて行かせる。以上だ。異論は認めない。」
















無表情でそう告げた。
















「………………おとね、今までごめんな。ありがとう。本当に本当に愛してたよ。」
















なんて秋が言うから、耐えていた涙が勝手に流れ出た。
















「っ。私もあいしっ」
















途中で言えなくなったのは青山くんに口を塞がれたせい。
















「今後俺以外にその言葉を言う事は許さない。」
















って言われて、そのままお姫様抱っこされて、外にあった車に乗せられた。















「あ………の、あお「侑翔。」」















………………?え?青山くんの顔をみるとめちゃくちゃ不機嫌で、だけど、耳が、赤、い?















「いや、あの、あお「だから侑翔」」
















じーっと私の顔を見てくる青…………侑翔。昔みたいに呼べって事?
















「……………侑………翔くん、どこ行くの?それと私服きてないんだけど。」
















満足そうな顔をした侑翔くんは
















「病院行って入院じゃなければ家に帰る。それで寝てから本家に行く。お前の服は家にあるものをとりあえず着てくれ。って事で、おとね、とりあえずお前は寝ておけ。」















って、そっと目に手を添えられて、その温もりにつられるがままに、私は眠の世界に落ちていった。