リライト


「はいここです。まあ馬子にも衣装にならなければいいんですが」

嫌味と共に連れてこられた場所、そこは駅ビル内の最近新規オープンしたとても可愛らしいシューズショップだった。
華やかでいてきらきらと輝く照明とお洒落でいて愛らしい靴が所狭しと並べられている。

「え。どういう…」

「こんにちはー。桜花堂の貴志です。いつもお世話になっております」

「ああ貴志さん!こちらこそお世話になっております。今日は彼女さんとデートですか?」

桜花堂とはあたしたちの勤める、ファッションブランドの流通と店舗に商品委託を主として取り扱っている社名だ。
あたしは総務部で彼は最近営業部へ異動になったばかりだからこうして数々の店舗回りをして顔を広げているようだ。どうもこの店舗も取引先の一つのようだ。
今挨拶しあっているのは、綺麗なゆるふわパーマの掛かった長い髪と清楚な服を着こなしている店長さんのようだ。

「あははー、まあまあ。」

いつものように爽やかな笑顔で髪をかきあげるだけ。
いやそれはちょっと否定してよ!!
そう小声で訴え睨み付けるがそのまま流された。〝彼女〟と言われても曖昧に笑って否定も肯定もしない。