後ろを向いて、暗闇に目をこらすと…



拓也だ!!


ヤダ…どうしよ!?


足音は、どんどん近ずいてくる。


「夏姫!待てよ!」


足が独りでに早くなる。


ダメ…逃げちゃダメ。

そう思うのに、足が言うことを聞いてくれない。



“ガシッ”

拓也に腕をつかまれた。


「はぁ…はぁ、疲れた…。」


「夏姫、なんで最近俺のこと避けてんの?」

拓也…真剣な顔。