「あの…ここは…」 「あぁ、ここはアタイの家さ。あんた倒れてた所を運んでもらったんだよ。まぁ覚えてないだろうけどね。」 「あ、ありがとうごさいます。」 「お礼を言うべき相手はアタイじゃあないよ。ちょっと待ってて……」 そう言うとイノシシおばさんは部屋から出て行った。 私は部屋を見回す。うん。純和風ってかんじ。 扉は障子、床は畳。 そのとき、私は自分の格好が袴のようなものだと初めてきずいた。