好きだから傷付ける


翌日、玄関を出るといつものように
鬼藤くんが待っていてくれた。

おはようと言い合って
歩き出そうとすると鬼藤くんが
照れながら手を差し出す。

私の初めてがまた
鬼藤くんとの思い出になる。

雅來「良かった。
初めて手を繋ぐ相手が滝川で。」

なんだ。鬼藤くんも私と同じなんだ。
初めて手を繋ぐ相手が...って、ん?

美空「もしかして鬼藤くん
今まで彼女いた事ないの?」

雅來「ああ。滝川が初恋だから。」

美空「ええ!?」

雅來「そんなに驚く事かよ。」