好きだから傷付ける


アヴニールからの帰り道。
鬼藤くんは持ち帰ってきた
バイク雑誌に夢中だった。

美空「読みながら歩いてると危ないよ。」

雅來「分かってるけど
マジでカッコイイよな。
な、滝川も見てみろよ!」

鬼藤くんはバイク雑誌を
目の前に広げると私の肩を叩いた。
横を向くと鬼藤くんは
私のおでこにキスをした。

突然の出来事に戸惑った。

美空「え?」

でも驚く私の事なんてお構いなしに
鬼藤くんは真剣な眼差しで
私の事を見つめていた。