好きだから傷付ける


美空「友達になろうって
言ってくれたからだよ。
鬼藤くんは言ったよね。
お父さんのようにはならないって
言ってくれた人は私が初めてだって。
私も友達になろうって言ってくれた人は
鬼藤くんが初めてだったよ。
ここにいていいんだって言われてる
みたいで嬉しかったんだよ。
初めて出来た友達が鬼藤くんで良かった。」

鬼藤くんは顔を逸らすと
カバンを肩にかけた。

雅來「さっさと学校行くぞ!」

美空「うん!」

さっきの言葉に偽りはない。
本当に良かったんだ。
鬼藤くんと友達になれて。
ほんの少しだけ私の世界は
変わったんだ。