好きだから傷付ける


今日、本気でそう思った。
真由さんみたいにカッコよくて
誰かを守れる自分になりたい。

真由さんだって辛い事を経験したから
強くなったんだから、私だって
きっと多分強くなれる。

雅來「寂しい事言うなよ。
それじゃ、俺が何の為に
滝川のそばにいるか
分からなくなるだろ。」

美空「鬼藤くんは私を守る為に
そばにいるの?」

雅來「大切な人を守る為に
俺は今、生きてる。
滝川の事はマジで好きだ。
でも、守らなくて済む
強い女になるのは悲しい。
その心遣いは嬉しいけどな。」

そうだね、きっと、無理だ。
私は強くなれない。

美空「強くなれないね。
そばに鬼藤くんがいるもんね。
ずっと、そばにいるもんね。」

雅來「ああ。」

私には守ってくれる人が2人もいるから。
真由さんの様にはなれない。

鬼藤くんと、もう1人。
ずっと後ろで私たちの話を聞いてる人。