好きだから傷付ける


樹「だから、言っただろ。
君には美空は守れないって。
君が怪我をする分には構わない。
でも、美空に何かあったら...」

鬼藤くんが何も言わないのなら
私がちゃんといっくんに
伝えようと思った。

美空「鬼藤くんは守ってくれたよ。
いっくんの言葉ちゃんと受け止めて
自分なりに考えて私の事守ってくれた。
こんな大怪我をしたのは鬼藤くんが
1度も殴り返さなかったからなんだよ。
何度殴られても鬼藤くんは
相手の事を殴らなかった。
殴って殴られて殴り返して
永遠に終わらない争いに
いつか私を巻き込まない為に終止符を
打とうと頑張ってくれたんだよ!」

一生懸命伝えたのに
いっくんは少しだけ微笑んで
もういいよと言った。

雅來「ありがとう、滝川。
樹さん。本当にすみませんでした!
俺の争いに滝川を巻き込んで
怖い思いさせて。もう2度と
滝川には近付きません。
滝川を傷付けてすみませんでした。」

それは、私とは別れるって事?
そんなのは嫌だ!絶対に!

美空「待ってよ!鬼藤くん。
私は平気だよ。だから...」

いっくんは私の言葉を遮り
鬼藤くんに聞いた。