好きだから傷付ける


殴り返せないほど
傷を負っているのかもしれない。
でも、いつもの鬼藤くんなら
殴り返してる。
こんな人達に鬼藤くんは負けない。

美空「何で殴り返さないの?
ねぇ!鬼藤くん!
本当は強いのに何で?」

樋口「おい、やめな。
少し話させてやれ。」

樋口さんがそう言うと
男の人達は殴る事をやめ
鬼藤くんの腕を離した。

雅來「俺、分かったんだ。
滝川を守る方法。」

美空「守る方法?」

雅來「樹さんは正しいよ。
殴って殴られてまた殴り返して
終わりの見えない争いを続ければ
いつかは滝川を巻き込む事になる。
それは、本当の意味で
守った事にはならない。
守る為には断ち切らなきゃいけないんだ。
争いに終止符を打つ。
それで、滝川を守る事が出来るなら
こんな傷どうって事ない。
自分でまいた種は自分で拾うんだ。」