それでも、信じなきゃいけなくて―――


「せ…んせぇ…。結婚…式、できないね…。楽しみだったよね?ねぇ…返事して」

「雅人は、こんなに想ってくれる人がいて、幸せものだなぁ」

「せ…んせぇ…っ」

「麻結ちゃん、ごめんね…」

せんせぇのお母さんは、優しく私の肩を抱いた。

その優しさに涙が溢れた。

私は、ただ涙を流しながら頷くことしかできなかった。