心の中に奏でる、永遠の向日葵




俺は、家に着くと、リビングにあるパソコンを起動した。
 

「…夜ご飯は?」 
 

キッチンから、母さんが皿を洗いながら聞いてくる。
 

「ちょっと調べものしてから食べる。ちゃんと練習もするから」 
 
「そう」
 

練習すると言っておけば、母さんは何も言わない。


実際、ちゃんと後からピアノの部屋に行って練習するのだから、母さんも文句を言う必要はない。
 

パソコンが開くと、俺は検索欄に、『空川日向 ピアノ 評判』と、タイプする。
 

出てくる結果は分かってる。俺は、それでもピアノで、最後の一音を押すように、力強くエンターキーを押した。
 

俺の演奏映像を皮切りに、たくさんのサイトが出てくる。
 

俺は、そのなかであるサイトをクリックした。題名には、『ロボットピアニスト 空川日向』と、書かれていた。
 

筆者の自己紹介が最初に書かれていて、だんだん俺の評価について進んでいく。
 

『彼は、年齢で評価されているだけ。機械となんの変りもない』
 

…分かっていた。こんな批判なんて、ネットを探せばそこら中に転がっている。
 

なんで、こんなものをわざわざ見るのか、理由を聞かれたら分からない。

でも、なぜか見たい、いや、見なくちゃと思った。


この評価をどうにか変えたくて、こんな風に蔑まれるのが嫌で、俺は無理やりピアノが好きという気持ちを持ちたかったのかもしれない。