「可奈。」
真面目な顔、似合わないなぁ…

「ん?なに。」

「お前が…」
へ?何々?

「好きなんだ。」
え?え?

「えーーー!?!?!?」

「もちろん、本当だ。」

「でもさ、私のどこが好きなの?
いつも不登校の人みたいな容姿で、
髪の毛はボサボサ、部屋着は灰色のパーカーで、ポーカーフェイスだし。私笑えないと思うよ?
どこが好きなの?」

「それでも好きだ。ポーカーフェイスで自分を
守っているところがかっこいいとも少し思った。」

「えぇーーーー!?!?!?!?!?」
いやいやいやいや!?!?
卑怯な手を使って、自分を守ってるだけだよ!?

「でも、笑えないし、悲しまないし、
怒らないし…喜怒哀楽がないよ?THE無表情だよ?」

「いや、それでもいい。だが…」

「…1回は、せめて1回は笑ってほしいな。」

「できるだけ…」

「頑張ってみるよ、先輩。」
そして私は作り笑いを浮かべた。

「…答えは?」

「…理想の彼女になれないかもだけど…」

「はい、よろしくお願いします。」
少し心配だけど、大丈夫。
先輩がいれば、安心・安全な気がする。

「…これからよろしくな。可奈。」