「ミオは、すごいな」
「ううん。私はまだまだこれからだけど……。でも、今そう思えるようになったのは、ユウリくんのおかげだよ」
「え……」
「ユウリくんが今のままの私が好きだって言ってくれたから、私は今、自分を認めてあげられるの。ユウリくんがいつでも私を私として見てくれるから……私は、私のことをほんの少しでも前向きに考えようって思うことができた」
「ありがとう」と言葉を贈ると、ユウリくんはパッと顔を逸してしまった。
「ユウリくん？」
思わぬ反応に首を傾げれば、ユウリくんは「ふぅ」と短い息を吐く。
なにか、変なことを言ったかな？
急に自分の決意なんて口にしたから、困らせてしまっただろうか……。
「そ、それで……っ。俺が話したいことっていうのは、他にもあって……」
「……うん」
「一番は、俺がミオに告白したことについてなんだけど」
「え……」
ドキリ、と鼓動が跳ねたのは、そう言うユウリくんがとても真剣な顔をしたからだ。
ユウリくんの気持ちは全部、以前ユウリくん本人の口から聞いたけれど……。
もしかして、やっぱり好きだと言ったのは全部勘違いだったとか、そういう話？
それとも、もっと別の何か良くない話だとか、そういうことは……。
