「決めた。俺、近々ミオに告白する」
「え……」
「玉砕覚悟でもなんでも、とにかくミオにきちんと俺の気持ちを伝えるよ」
顔を上げ、まっすぐにナルを見て言うと、ナルはどこか複雑そうな顔をした。
「でも……今のままじゃ、ほんとに玉砕するかもしれないぞ?」
「うん。だけど、今ナルが言ったとおり、俺はミオと友達になりたいわけじゃないんだ。だったら、その気持ちだけでも伝えておかないと、いつか後悔することになるかもしれないし」
「ユウリ……」
「そんなの嫌だし、俺はやっぱりミオには俺のことを男として見てほしい。……俺のこと、好きになってほしいし、ミオを俺以外の男に取られるなんて絶対に嫌だから」
言葉にすると、胸に支えていたものが取れたような気がした。
いつまでも悩んでたって仕方がない。
結局、俺のやるべきことは最初から一つなんだ。
「真っすぐに、自分の気持ちをミオに伝える」
それで結果がどうなっても、悔いは残らないはずだから。
「……わかった。とりあえず応援してる」
「ありがとう」
応えると、ナルはようやく笑ってくれた。
早速、今日の放課後も、一緒帰ろうとミオのことを誘ってみよう。
もう少し、これまでよりもっと近くにミオに俺を感じてもらえるように頑張ろう。



