約束の五分前。

入念に鏡の前で自分チェック。


うん、完璧。


髪の毛はくるくるに巻き、
メイクはあえてナチュラルにした。


だって清楚っぽい子好きそうだし。


まぁ、この髪色じゃギャルに
見えるんだろうけど。


なんて、そうこうしているうちに
ポケットいれていた携帯が震えた。


画面には『着いた』の文字。


早く会いたくて階段を駆け下りる。


「いってきま~す!」


「待って美桜!お母さん会いたい!」


私の声を聞いて
慌ててキッチンから出てきたお母さん。


「良いよ~!ちょっと待ってね!」


斗真に確認を取ってからじゃないとね。


玄関のドアを開けると
少し眠そうな顔をした斗真がいた。