そんな声があちこちから聞こえてきて、
何故か歩く先々道が開ける。


「ねぇ、なんかやばいね、これ。」


コソッと莉子に耳打ちすれば、
無言で首を縦に振る莉子。


男2人を見れば、
何ともない様子で歩いている。
まぁ、前からこんな感じだったから
慣れてるか。


この状況に若干の違和感を抱きながらも
無事、教室までたどり着いた。


席は自由と黒板に書かれていたので、
4人で固まって座れる席を
探したんだけど…


「…ないね。どうする?」


教室に来るのが遅かったのか、
席はほとんど埋まっていた。


う~んと唸って困る莉子。


そんな私達の所に2人の男の子。


「あ、俺ら退くから、
こ、ここ座りなよ!」