小悪魔彼女×溺愛彼氏

急いでお弁当を胃の中へ流し込み
斗真のクラスへ向かう。


途中も痛いほど
視線が突き刺さったけど、
そんなのは気にしていられない。


あと少しで着く。
自分の教室の前を
通り過ぎようとした時見えてしまった。


私の机の上に無惨に切り刻まれた
教科書があるのを…。


あ~あ。やることが早いね。
私は斗真のクラスへ行くのをやめ
切り刻まれた教科書を眺めた。


せっかく買ってもらったのに。
今日帰ったら謝ろう。
そんな風に思っていると
コソコソと聞こえていた悪口が
ピタッと止まって、
代わりにキャー―!と言う甲高い声が
響いた。


ドアの方へ視線を向けると
いかにも不機嫌オーラMaxの
斗真が私に向かって
近づいてきていた。