そして現在お昼休み。
この一時間の出来事を
人が来ない体育館裏で
お弁当を広げ話していた。


「クール王子様のギャップ…。」


莉子は卵焼きを口に頬張りながら
頷いている。


「私、勢いで付き合うことになったけど
これ完全にやばいよね…。
私の平和な学校生活が…。」


そう、なんで私達が
こんな場所でお弁当を
食べているのかと言うと、
お昼休みになったとたんに
何十人って女の子たちが
私のクラスに押し寄せ、
その視線と悪口に耐え切れず
ここへ逃げてきたというわけ。


「さっきもすごかったもんね~。
すごい剣幕で罵られてたね。」


ケラケラ笑う莉子は他人事のよう。


「もう~!少しは心配してよ!」