階段を下り、
中庭が見えた頃
少し前の方に莉子と颯人君を見つけた。


「莉子!」


振り返った莉子は
少し疲れたような顔をしていて
あ~、同じような事があったんだと
すぐに分かった。


「…大丈夫だった?」


颯人君は
多分斗真を超える
Sっ気の持ち主。


コクコクと頷く莉子と


「もう、妬かせるようなことは
しないでおこうね…。」


元々妬かせようと
企んでいたわけではないけど、
もう一度強く、2人でそう誓い合った。


***


それからは楽しい時間が流れた。


4人でいろんなものを食べて
風船アートの教室で写真を撮って、
ダンス部のステージを見た。