小悪魔彼女×溺愛彼氏

「美桜、おいで。」


俺は両手を広げて待ち構えた。


なのに美桜は首を横に振って
こっちへ来ようとしない。


「なんで?」


出来るだけ優しい声で
そう呟いた。


「…だ、だって、斗真が
あの子に…、か、可愛い、とか
手、握ったり、笑いかけたり…
するから…。」


うわ、やばい。
泣かせてんのに可愛いとか
思っちゃってる俺、相当いかれてるかな?


俺は気付けば美桜を抱きしめていた。


「泣き顔…、可愛いな。
すっげーそそるんだけど。」


「な、何言ってんの!
私本気でショックで…っ」


最後まで言わせず
美桜の唇を奪った。


「…っん」


この声、好き。


唇は離さないまま
すぐ横の壁に美桜を押しつけた。