いつまでも泣き止めないでいるわたしの頭をゆっくりと撫でる直人くんの手は、大きくて暖かくて、すごく安心した。 『もう遅いし帰ろうか』 その直人くんの言葉でわたしたちは店を出た。 自然と繋がった手がわたしたちの距離が縮まったことを示していた。 言葉にしなくてもわかる、そんなわたしたちの関係がこそばゆくて幸せだった。 だけど、いやだからこそ、わたしたちは気づかなかったんだ。 そんなわたしたちを見ている人がいることに。