決して裕福な暮らしじゃなかった。 母さんがファミレスでパートをしていたけれど、その程度の収入じゃ満足な生活が出来るわけもなかった。 でも俺はつらいなんて思ったことは一度もなかった。 疲れたなんて一言も言わずに、休みの日にはいつも一緒に図書館や公園に連れて行ってくれた母さん。 そんな母さんのことが大好きで、俺は本当に幸せだったんだ。