和希お兄ちゃんの自宅に着いたよ。

 そしたらあたしの顎を撫でて笑顔で、そーたお兄ちゃんは隣の高い建物の中に入っていった。


 あ、お隣さんなんだね。



 和希お兄ちゃんの家は、入ると暖かかった。

 懐かしい。

 空気。


 優しい声。




「あらーーかわいい子連れてきたね」


「だろ?母さん賛成?」


「ちょうど一人で寂しかったから嬉しい。大賛成しちゃう」




 和希お兄ちゃんのお母さん。


 にこやかに頭を撫でてくれる。



 あ・・



 好き。


 このお母さんは絶対に大切にしてくれる。



 わかる。




 でも・・・・





 またあんな目にあったらどうしよう。








 信じていいのかな。






「あら、私怖いのかしら。悩んでるわ」





 え?




「おーい。俺の母さんは優しいから安心しろ。それより風呂入れてやるかー」




 そっか・・・





「そうね。ふふ。じゃぁ和希じゃなくておんなじ女のお母さんがいれたげるねぇ」





 うん。


 うん!




 えへへ。ありがとう!!