「なんだこいつ」




 あ、気づいてくれた。




「なー颯太。かわいそうじゃね?この猫」




 はい、あたしは猫なのです。




 飼い主に捨てられたの。





「・・ふぅん」


「それだけかよ。お前んち親いないんだし、飼えよ」


「わりぃけど俺パス。俺のマンションは動物だめだし」


「あーーそっか。・・・じゃ、俺飼うわ」









 ありがとう少年たち。


 でも、あたしは一人で生きて行くって決めたの。



「あれ?そっぽ向いた」


「健が怖いんだろ」


「おー俺は怖くねーぞー」


「ニヤニヤして近づいてるから逃げんだよ」


「は?このイケメンの俺様が?」





 ・・・イケメンはそーたお兄ちゃんの方・・




「逃げるなら追うな。ばーか」


「あ、待てよ!!この子置いてくのか!?」


「いいから来いよ」




 あ、あ、

 待って!!