「しずく!!??」





 あ・・・あれ?


 あたし体が重くて動かない・・・





「和希、ちゃんとお別れいいなさい」


「やだ!しずく、元気出せ!!」




 和希お兄ちゃん、お母さん、あたし・・・死ぬの?





「はやく病院に!!」


「さっき獣医さんが来てね。しずくとはここでお別れ言いたくて」


「しず・・しずく・・・・ありがとうな。沢山楽しい思い出くれて、ありがとう」




 ・・・和希お兄ちゃん、泣かないで。

 舐めたいけど体が動かないの。

 呼吸も苦しくって、なんだかふわふわあしてきた。






















―しずくが最後に聞こえたのは、颯太の声。


 昔のあの楽しかったころの。







 そうしてしずくは寿命で命が尽きた。