「真衣さんっ」

ん?

声が聞こえたほうをキョロキョロ
見回してみる。

「真衣さん、こっちこっち」


それは、カウンターの中沢さんの声だった。

中沢さんが、手招きをしている。

隣の席がひとつ、空いている。