カンカンカン…
靴音を立て、アパートの階段を降りる。
「…本当に何を考えてるのか…」
下半身をバスタオル一枚で巻いただけで、外に出て行こうとするなんてありえない。
確かに流星さんは綺麗だし、身体も引き締まっていて見惚れるほどかもしれないけど!!!
捕まるどころか、撮影会が始まるかもしれないけど!!
常識的に考えて、ダメでしょ!?
そんなことを考えながら階段を降り終わると、流星が言ってた通り、アパート下に金髪の若い男が大きな荷物を持って立っていた。
「あの~…」
何でそんなに大きな荷物?と疑問に思いながらも、背を向けて立っている金髪の若い男に恐る恐る話し掛ける。
「流星さん!」
ビク!
声を掛けるとすぐに、金髪の男は勢いよく振り返った。
ドキドキー
突然勢いよく振り返られたため、ビックリして心臓がドキドキしている。
「もう!俺だって疲れてるんですからね…って…」
声を掛けたのが流星だと思っていたのか、振り返ったら違う相手だったことに、金髪の若い男も驚いている。
「…」
お互いに目を見開いたまま、見つめ合う。



