この人、やっぱおかしいんじゃ…



手首を掴まれたまま、恐る恐るゆっくりと後ろに振り返るとー…



「しょうがねぇなぁ。タクシーで送ってやるよ」


ぶっきらぼうに言っているつもりなんだろうが、流星の頬はほんのり赤く染まっている。




何で赤くなる!?




「さ、行くぞ。帰るの遅くなっちまう」


手首を掴まれたままづるづると引きずられ、大通りに向かって歩き出す。



「ちょ…」


掴まれた手首を離そうとしても、さっきよりもさらに力強く掴まれているみたいで離れない。





もう…




この人何なの!?