視線の先にいるのは、一週間前に出会った10万円の男の人。

出会った時と同じ格好で、一人で店内にあるイートインスペースに座り、違和感が半端ない。

ここから見ても、男の人のオーラや格好からして小さなスーパーとは似合わなすぎる。




てか、何でここにー…




「七海ちゃん」

「!」

「大丈夫だとは思うけど、気をつけなよ。見た目はカッコ良くても、夜のお仕事の人かもしれないから」


田嶋さんはこそこそと言うと、店内の入口近くにあるレジへと向かって行った。



「…気をつけなよと言われても…」



何で、あの男の人がここにいるのかわからない。


「…」



とりあえず…


気配を消して気付かれないようにしないと!


こそこそとバックヤードの扉を通り、更衣室で制服に着替えた。