意地悪だけど、甘いキス。



何度も角度をかえて降ってくるそれに

私は思考が停止しそうだった。




「港だけがだいすきなの」



言ったあとに自分が何を言ったか理解した。



「不意打ちは反則すぎるよ、美緒ちゃん」





「僕も大好きだからね」



その言葉と同時にキスが激しくなる。



しまいには舌が侵入してきて



「鳴きなよ」




必死に堪えていたのに。


そう言われたら堪えなくていいかなって



変なこと思っちゃうじゃん。




キスのリップ音だけが響いてた部屋に


「んっっ…」




私の変な声も混ざってしまった。