「はぁー」


「そのため息は何ー?」


今は昼休み。風夏と一緒に弁当を食べている。


私は藤宮先生のことにイライラして、ついため息が漏れてしまっていた。


「藤宮先生ってさ、感じ悪くない?」


そう風夏に伝えると、なんで?と言った驚きの表情で私を見た。


「そう?普通に優しいしかっこいいし、ザ、若き好青年って感じするけど!」


…好青年?あのどこが?


「すぐ馬鹿にしてくるし、嫌なことばっかり言うしさせるし…これから1年間耐えれないかも」


担任と言うことに対してもう苦痛になってきた。


「そう言うことだったんだね〜。でも莉奈?そう言うことは藤宮先生のことをよく知ってからだよ。ちょっと何か言われたぐらいですぐ嫌いになったりしないの〜」


「でも、あの先生は扱いがさ…「それに、何か言われる原因は莉奈が作ってるんじゃないの?」


風夏にそう言われて、確かに私が悪いことをしているのが多いと気づく。


テスト中寝たり、授業中もボーっとしてたのも確かに私が悪い、けど…


「これからは先生の悪いとこじゃなくていいところを発見してこうよ」


「先生に対する見方が変わってくるかもしれないじゃん!」


風夏は私の肩を優しく叩く。


「うん…わかった」


「よし!それでこそ私の友達です!」


風夏はいつもの笑顔で私に微笑みかける。


こんな愚痴を言っても嫌な顔一つせずに聞いてくれる風夏は本当に性格がいいのだと、改めてそう思う。