「おはようございます。」
デザイン科のオフィスに出勤するなり、部長がニカっと笑った。
「おう、倉科!待ってたぞー。」
それは、昨日二階会で琉偉が言っていた、会社創立50周年記念プロジェクトの件だった。
「わ…私が?」
「そうだ。うちからは、俺と志賀と倉科と高木。4人が参加することになった。忙しいけど、頑張ろうな!」
しかも、あーみんも!!
「はいっ!」
大事なプロジェクトのメンバーに選ばれたことはもちろん、琉偉と一緒に仕事できることが何よりも楽しみで。
「ということだから倉科さん。よろしく。」
「あーみ……志賀さん。今日からプロジェクト、よろしくお願いします!」
相変わらず職場では別人のようにクールなあーみんにも満面の笑みで意気込みを表しながら、ワクワクした気持ちを抑えられずにいた。
そしてすぐさま、琉偉にコッソリとメールを送るのだった。

