ハツコイ 2


「おはようございます。」




デザイン科のオフィスに出勤するなり、部長がニカっと笑った。




「おう、倉科!待ってたぞー。」




それは、昨日二階会で琉偉が言っていた、会社創立50周年記念プロジェクトの件だった。




「わ…私が?」




「そうだ。うちからは、俺と志賀と倉科と高木。4人が参加することになった。忙しいけど、頑張ろうな!」





しかも、あーみんも!!





「はいっ!」





大事なプロジェクトのメンバーに選ばれたことはもちろん、琉偉と一緒に仕事できることが何よりも楽しみで。





「ということだから倉科さん。よろしく。」




「あーみ……志賀さん。今日からプロジェクト、よろしくお願いします!」





相変わらず職場では別人のようにクールなあーみんにも満面の笑みで意気込みを表しながら、ワクワクした気持ちを抑えられずにいた。




そしてすぐさま、琉偉にコッソリとメールを送るのだった。