「もちろんです、今まで何回か先輩方がVIPの方の結婚式を担当されていたのは実際に目でいたのですが、いつも以上に神経をとがらせていましたのを近くでみていたので。」

  鈴木は、本当にびっくりした。

 副社長という立場上、全社員の顔、名前、出身地、経歴、会社での働きぶりを把握しているが、今まで櫻井は突出して仕事ができるというイメージはなかった。
もちろん、お客様のために精一杯、慣れないわりに努力し頑張っていた。
ただ入社面接の時にも面接したが、ウチで働きたいという想いは人1倍だと感じた。

   その想いがここで自分の殻を破らせたのかもしれないな。

 櫻井には、ああ言ったが自分になかでは今回、櫻井をスタッフのメンバーに入れることを決めていた。

  あそこまで、やる気のある子をいれない訳にはいかないし単純にスキルアップにはもってこいだしな。