この身も身体も、あなたのものにしてください。



   そう優しく声を掛けてくれたことに、すごく嬉しく感極まるものがあり、思わず泣いてしまうところであった。

  そんなことも副社長にはお見通しのようで

  「おいおい、まだこれからなのに泣くのは早すぎるのではないか?」


  そう言いながら副社長の右手が私の頭を、そっと優しくポンポンと撫でてくれた。


   私の中で副社長に恋した音がした。