いつものごとく、コンビニでお酒とつまみを買い、ホテルへ向かった。
「紬今日もう既に飲んでるから一瞬で終わりそうだな」
ホテルのドアを開けながら大志が笑って言った。
今日もいつもと同じか。
なんて、何を期待しているのだろう。
先にシャワーを浴び、その後シャワーを浴びている大志を待っている間、ビール片手にぼーっと考えていた。
5歳なんて、大した年の差じゃない。でも、社会人と高校生という響きには差を感じさせるものがある。
子供と大人。いくら大人っぽく振る舞ったって、敵わないものは敵わない。実際3歳年上で、大志とは2歳しか差のない美鈴がもし大志とこうして飲んだりする機会があれば、何か起こるのかもしれない。そうなったらわたしに勝ち目はない。
いつもお互いベロベロになるまで酔っ払って、間に何も入らないくらい引っ付いて寝るのに、それ以上何もないのは、どうしてだろう。
そんな気が起こらない程、わたしに魅力がないのか。
高校生相手にそんな気が起こらないのか。
それとも、起こっているけれど、我慢してくれているのか。
知りたい。
大志がわたしをどう思ってくれているのか知りたい。
「お待たせー、よっしゃ飲むか!」
シャワーから上裸で出てきた大志はわたしの隣に座り、缶ビールを開けた。
身体が火照っているのが見て分かる。
「今日もブラックジャックする?」
聞きたいことを聞きたかったのに、いざ目の前にすると大志のペースに飲まれてしまう。
「あ、それより紬って明日と明後日空いてる?」
何回かブラックジャックをして程良く酔っ払ったところで思い出したように大志が言った。
「空いてるよ。今日すごく飲むと思ってたから、明日はバイト休みにしたし、明後日は出かける予定やったけどなくなっちゃったんやよね」
「まじか、いいじゃん。静岡、行かね?2人で」
思いがけない誘いだった。
「静岡?何かあるん?」
「いや、この前テレビで寸又峡っての見てさ、めちゃくちゃ綺麗なんだって。明後日また俺有給だから、いつも酒付き合ってもらってるお礼に」
嬉しい。嬉しい。嬉しい。これはもしかして、脈ありなのでは?
5歳の年の差なんて関係ないのかもしれない。
だって、2人で遠出なんてこんなに嬉しいことはない。
「行きたい!」
「じゃあ決まりな!明日早く出たいし、今日は早めにもう寝るか」
この日もいつも通り、一線を越えることなく、2人で寄り添って眠った。
ぐるぐると不安だった気持ちが晴れて、とてもよく眠れた。
「紬今日もう既に飲んでるから一瞬で終わりそうだな」
ホテルのドアを開けながら大志が笑って言った。
今日もいつもと同じか。
なんて、何を期待しているのだろう。
先にシャワーを浴び、その後シャワーを浴びている大志を待っている間、ビール片手にぼーっと考えていた。
5歳なんて、大した年の差じゃない。でも、社会人と高校生という響きには差を感じさせるものがある。
子供と大人。いくら大人っぽく振る舞ったって、敵わないものは敵わない。実際3歳年上で、大志とは2歳しか差のない美鈴がもし大志とこうして飲んだりする機会があれば、何か起こるのかもしれない。そうなったらわたしに勝ち目はない。
いつもお互いベロベロになるまで酔っ払って、間に何も入らないくらい引っ付いて寝るのに、それ以上何もないのは、どうしてだろう。
そんな気が起こらない程、わたしに魅力がないのか。
高校生相手にそんな気が起こらないのか。
それとも、起こっているけれど、我慢してくれているのか。
知りたい。
大志がわたしをどう思ってくれているのか知りたい。
「お待たせー、よっしゃ飲むか!」
シャワーから上裸で出てきた大志はわたしの隣に座り、缶ビールを開けた。
身体が火照っているのが見て分かる。
「今日もブラックジャックする?」
聞きたいことを聞きたかったのに、いざ目の前にすると大志のペースに飲まれてしまう。
「あ、それより紬って明日と明後日空いてる?」
何回かブラックジャックをして程良く酔っ払ったところで思い出したように大志が言った。
「空いてるよ。今日すごく飲むと思ってたから、明日はバイト休みにしたし、明後日は出かける予定やったけどなくなっちゃったんやよね」
「まじか、いいじゃん。静岡、行かね?2人で」
思いがけない誘いだった。
「静岡?何かあるん?」
「いや、この前テレビで寸又峡っての見てさ、めちゃくちゃ綺麗なんだって。明後日また俺有給だから、いつも酒付き合ってもらってるお礼に」
嬉しい。嬉しい。嬉しい。これはもしかして、脈ありなのでは?
5歳の年の差なんて関係ないのかもしれない。
だって、2人で遠出なんてこんなに嬉しいことはない。
「行きたい!」
「じゃあ決まりな!明日早く出たいし、今日は早めにもう寝るか」
この日もいつも通り、一線を越えることなく、2人で寄り添って眠った。
ぐるぐると不安だった気持ちが晴れて、とてもよく眠れた。
