「紬ちゃん!こっちこっち」
「遅れてごめんね!駅から迷っちゃって」
「いいのいいの、気にしないで!」
大阪旅行から1週間、今日は紗枝と美鈴と3人で女子会。
「紬ちゃん、とりあえずビール?」
「うん!てか、ちゃん付けそろそろやめない?」
「でも紬ちゃんってちゃん付けで呼びたくなるんだよね。つむちゃん、てどう?」
「有りかも!つむちゃん!」
2人とは大阪旅行ぶりに会う。
「ていうか!美鈴!わたし美鈴に聞きたいことがあったんだよね」
2杯目のカシスオレンジを店員さんから受け取った紗枝が言った。
「大阪で夜景見てたとき、大志といい感じじゃなかった?美鈴は大志のこと好きなんだろうねってわたし昇と話してたんだよね」
「あー…うん、あたし大志のこと好きなんだよね」
楽しそうに言う紗枝に美鈴は照れ臭そうに答えた。
「やっぱり!もう顔に好きって書いてあるもん」
「でも、大志ってつむちゃんと仲良いじゃん?望み薄いかなって。夜景見てるときも、あんまり話弾まなくてさ…」
そりゃ腕枕されて寝てたら、わたしの気持ちもバレるよね。でも、友達と好きな人が重なるなんて嫌だな。
「確かに大志とは仲良いし好きやなって思うけど、わたしの好きは、お兄ちゃんみたいで好きっていう好きやよ!だから気にしないで」
だからこんな風に意地を張ってしまう。
「まあそりゃ5つ離れてたら恋愛対象って言うより兄弟みたいな感じなのかな?」
「ええー、じゃあわたしまだ頑張ってみてもいいのかな?」
「うんうん!頑張りなよ!応援してるよ?」
5歳離れてるだけで、高校生と社会人ってだけで、恋愛対象から外れるわけがない。わたしは恋愛対象として、大志が好き。でも、わたしも大志が好きだなんて言えなかった。
この日の意地っ張りが、わたしを何年も苦しめることになるなんて、思いもしなかった。
この時、素直に好きだと言っていれば、もう少し違った未来があったのかな。
「遅れてごめんね!駅から迷っちゃって」
「いいのいいの、気にしないで!」
大阪旅行から1週間、今日は紗枝と美鈴と3人で女子会。
「紬ちゃん、とりあえずビール?」
「うん!てか、ちゃん付けそろそろやめない?」
「でも紬ちゃんってちゃん付けで呼びたくなるんだよね。つむちゃん、てどう?」
「有りかも!つむちゃん!」
2人とは大阪旅行ぶりに会う。
「ていうか!美鈴!わたし美鈴に聞きたいことがあったんだよね」
2杯目のカシスオレンジを店員さんから受け取った紗枝が言った。
「大阪で夜景見てたとき、大志といい感じじゃなかった?美鈴は大志のこと好きなんだろうねってわたし昇と話してたんだよね」
「あー…うん、あたし大志のこと好きなんだよね」
楽しそうに言う紗枝に美鈴は照れ臭そうに答えた。
「やっぱり!もう顔に好きって書いてあるもん」
「でも、大志ってつむちゃんと仲良いじゃん?望み薄いかなって。夜景見てるときも、あんまり話弾まなくてさ…」
そりゃ腕枕されて寝てたら、わたしの気持ちもバレるよね。でも、友達と好きな人が重なるなんて嫌だな。
「確かに大志とは仲良いし好きやなって思うけど、わたしの好きは、お兄ちゃんみたいで好きっていう好きやよ!だから気にしないで」
だからこんな風に意地を張ってしまう。
「まあそりゃ5つ離れてたら恋愛対象って言うより兄弟みたいな感じなのかな?」
「ええー、じゃあわたしまだ頑張ってみてもいいのかな?」
「うんうん!頑張りなよ!応援してるよ?」
5歳離れてるだけで、高校生と社会人ってだけで、恋愛対象から外れるわけがない。わたしは恋愛対象として、大志が好き。でも、わたしも大志が好きだなんて言えなかった。
この日の意地っ張りが、わたしを何年も苦しめることになるなんて、思いもしなかった。
この時、素直に好きだと言っていれば、もう少し違った未来があったのかな。
