凪side
つい、彼を呼び止めてしまった
驚いたろうな・・・
学校では私無口だから
落ち着いて考えれば、普通ダメだよね
学生がこんな夜に他の人の家にいるなんて
「ごめん、呼び止めて。
私はもう大丈夫だから、早く家に帰って…」
もう私事に巻き込む訳にはいかない
なのに彼は二コっと笑って
『無理しないで、俺は凪ちゃんのそばにいるよ
大丈夫、君は一人じゃない』
その言葉を聞いた時、頬に一筋の水が流れた
あぁ、そうか
私は無理をしていたのか
それからまた大泣きしてしまった
何で彼は私の気持ちを読み取ってくれるのだろうか
私の知らない気持ちまで教えてくれる
私は、彼に対して感謝の気持ちでいっぱいだった