「……へ?」


先生のお願いを聞いた私は、思わず間抜けな声をあげていた。


「だから、頼むよ。俺、マジで料理下手なんだって」


私は、力が抜けてしまって、ため息をついた。


「そんなことですか……」


先生のお願いというのは、1日3食、ご飯を作って欲しいというものだった。


大変そうに聞こえるけど、二人分を作ることになっただけだし、私は料理は得意な方だから、そこまで苦にはならない。


「どんなことだと思った?」


先生が、また意地悪そうな顔で聞いてくる。


…この人、実はSなんじゃ。


優しい先生だと思ってたけど。