僕と糸さんの歩いていた両足が止まり、糸さんの両腕が僕の体の右側を包み込む。

「お母さんを……生き返らせられなくて……自分の大切な人も救えない能力なんて意味がないような気がして……いつ死んでも構わないと思うようになりました……。
でも……お母さんが能力を使って助けたあなたが元気に生きているのを見て……この能力はやっぱり意味があるんだって……気づく事が出来ました……。


私は…斗に出会えたから………生きようと思いました……。

生きていてくれて……ありがとうございます……」