僕の右手を包む糸さんの左手を、僕の左手で包み返す。

「僕も生きていきます……」


自分の命を大切にしながら………。


僕達がおじさんのために捧げたカラフルな花達が、糸さんと僕に返事するように草の上で揺れた。


僕は糸さんの左手に包まれたまま、僕の家までの道を一緒に歩いて行きます。


糸さんは僕の家に住んでいるから。