雪の光



目的を考えなければ楽しいんだけどな。


先生達に「勉強しろ」と言われてしまうとなんで勉強をしたらいいか分からなくなってしまう。


私のしている勉強は、先生にとっての勉強ではないのか。


強制させられる勉強は嫌いだ。


余計なことばかり考えていたからペンは止まりがちで、あまり今日ははかどらない。


……今日はやめよう。


無性に机の中を漁りたくなる。


禁断症状のようだった。


おかしいのは分かっている。


自分で分かっているのにやってしまうなんて、私はどうかしている。


だけど、止められない。


やっと見つけた『ソレ』に私は安心する。


『陶器の破片』を太ももに突き立てる。


それから、ゆっくりと引っ掻く。


そうすると、皮膚が最初は白くなって、徐々に赤くなって、しばらくすると血が滲んでくる。


緩やかに流れる血を見て、私は精神がずっと張り詰めていたのだと気づいた。