とりあえず、お母さんの分だけは作ってしまう。
こういう時に役立つレシピが月岡家では『ごった煮』だ。
名前の通りで材料は何でも良しのスーパーフード。
その辺に出ているじゃがいもや人参、キャベツ、ほうれん草、パック入の鱈、つくね、ほうれん草、豆腐、かぼちゃ、大根、インゲン、がんもどき、とか。
火の通りにくいものから煮ていく。
それから、材料に合わせて調理をして、最後に味噌を多めに入れて煮込めば完成だ。
後は全て機械がやってくれるから私のやる事はなく、自分の部屋に戻る。
科目を変えて、次は数学をやる。
最近の私のお気に入り。
数式を前にすれば、それが全てになる。
それが私が数学を好きな理由。
初めて見る式の形でも、どこかで必ず繋がっていて、それを頼りに進めば必ず答えは導き出せる。
決して国語のように、意見を主張することはないけれど、私の求める姿がそこにはあるのだ。


