誠も大きなお腹に触れる。手に伝わってくる体動に、嬉しくて泣きそうになった。

そして、陣痛が始まり誠は緊張した。

それは、短く長い時間だった。

分娩室に産声が響く。愛しい人と誠は嬉しくて微笑む。

「おめでとうございます!元気な男の子です!」

生まれたての命に誠は言った。

「この世に生まれてくれて、ありがとう」