こんな私に、きっと呆れてる。

「ふたりでジュエリーショップから出てくるところも見てたんだからっ・・・」

「あっ・・・」

ひろ君が気まずそうに口元を手で覆った。
やっぱり、白石さんと何かあるんだ・・・!

「・・・白石さんの事、好きなの?」

「違う」

「嘘つかなくていいよ!」

もう一度ひろ君の胸を叩こうと動かした手は、ひろ君に手首を掴まれて阻まれる。

「違うって!」

聞いたことのない大きな声に、思わずビクッと止まった。
ひろ君は私を見下ろして、はぁ、とため息。

「あのさ・・・」

ひろ君が何か言いかけた時、ピンポーンというインターホンのチャイムが鳴った。