「は、い...」
 間抜けな声しか出なくなり、もう、貧血になる____というところで。
「それじゃあ」
 佐藤さんは笑んだまま金橋に手を振った。
 彼が見えなくなると、その場で金橋は座り込んでしまった。
「はぁ.........」 
 この溜め息で佐藤さんが如何に美少年なのか。それを知り得るには十分だった。
 が、金橋は後に母親から雷を落とされるとは、このとき思ってもみなかった。