「え...っと?」
金橋はその一声で我に返った。ほんの少し首を傾げて、口を半開きにした彼を見る。伴うように鼓動も速まる。
「あ......、し、失礼します!」
急ぎ足で家の方へ向かう。が、
「ちょっと待って!」
腕を掴まれた。その手つきがあまりにも優しく、ぎこちなかった為に、一瞬、顔を歪めた。
「君、金橋さんのところの?」
聞き惚れてしまう声でそんなことを訊いた。金橋は、その言葉に反応し、美少年の方を見て、答えた。
「え、あ、はい」
掴まれたところが熱い。顔にも血が昇りつつあり、今にも倒れそうな勢いだった。
「そっか...今確か中3だったよね?高校どこ行くの?」
そんな金橋を知ってか知らずもがな、美少年は世間話(?)を始めた。金橋は、操られたように口を動かす。
「えと......、御笠(みかさ)高校です」
美少年はその言葉にああ、と声を漏らした。
「俺、御笠のやつ。金橋さん、絶対来てね、御笠高。良いやつ沢山いるから」
目を細め、うすら微笑んだ美少年...佐藤さんは、金橋の頭を撫でた。
対し金橋はというものの、横転寸前だった。美男に頭を撫でられるとなると、誰でも瀕死にはなるが。
金橋はその一声で我に返った。ほんの少し首を傾げて、口を半開きにした彼を見る。伴うように鼓動も速まる。
「あ......、し、失礼します!」
急ぎ足で家の方へ向かう。が、
「ちょっと待って!」
腕を掴まれた。その手つきがあまりにも優しく、ぎこちなかった為に、一瞬、顔を歪めた。
「君、金橋さんのところの?」
聞き惚れてしまう声でそんなことを訊いた。金橋は、その言葉に反応し、美少年の方を見て、答えた。
「え、あ、はい」
掴まれたところが熱い。顔にも血が昇りつつあり、今にも倒れそうな勢いだった。
「そっか...今確か中3だったよね?高校どこ行くの?」
そんな金橋を知ってか知らずもがな、美少年は世間話(?)を始めた。金橋は、操られたように口を動かす。
「えと......、御笠(みかさ)高校です」
美少年はその言葉にああ、と声を漏らした。
「俺、御笠のやつ。金橋さん、絶対来てね、御笠高。良いやつ沢山いるから」
目を細め、うすら微笑んだ美少年...佐藤さんは、金橋の頭を撫でた。
対し金橋はというものの、横転寸前だった。美男に頭を撫でられるとなると、誰でも瀕死にはなるが。


