初めてのフライト。


ちょっと……あんた。
ただのフライトでしょ?

何で戦争に行く人の台詞になっているのよ!?
それでは……余計に不安になるから

しかし、止める間もなく
彼は、行ってしまい見えなくなってしまう。

「まったく…」

呆れ返ってしまった。

こんな大切な日に
ムード無しでプロポーズをするなんて
相変わらず女心が分かっていないわね。

ハァッ……とため息を吐きながら
私は、彼が乗る飛行機を見送ることにした。

空港の外で見守っていると
空高く飛んでいく飛行機。

雲1つない青空で
小さくなるまで見ることが出来た。

私は、ずっと見上げて考えていた。

無事に帰って来たらって
応えは、OKに決まっている。

「だから早く……帰って来い。馬鹿。」

涙が伝うのは、嬉しさとそして
夢を叶えた彼への祝福の涙だった。


END。